やりたいことが見つからない~その理由とは?
- nirin-so

- 6月25日
- 読了時間: 4分
「自分が何をしたいのか分からない…」
そう悩むこと、ありませんか?
周りの人はどんどんやりたいことを見つけて進んでいるように見えて、焦ってしまいますよね。
でも、まずはこれだけはお伝えさせてください。 あなたがやりたいことを見つけられないのは、あなたの能力や性格のせいではありません。
実はこれは、日本の教育や社会の中で、私たちが「ある仕組み」にハマって生きてきたからなんです。今回は、その理由を心理学と脳科学の視点から、分かりやすく紐解いていきましょう。
1. 心理学から見る理由:心の「主語」がすり替わっている
私たちは子供の頃から、親、学校、社会からたくさんの「こうあるべき」「これが正解」を学んできました。
「良い子にしなさい」
「みんなと仲良く、はみ出さないように」
「安定した進路を選びなさい」
これらに合わせるのが上手な人ほど、学校では「優秀な子」、社会では「自立した大人」として褒められます。
しかし、心理学的に見ると、ここに大きな罠があります。
常に外側の基準に合わせていると、行動するときの主語が「私はどうしたいか?(I want)」ではなく、「どうするべきか?(I should)」にすり替わってしまいます。
他人の期待に応えるために自分の本音(快・不快、好き・嫌い)を抑え込み続けると、心は次第に麻痺していきます。「どうしたい?」と聞かれても答えられないのは、自分の本音を感じるセンサーのスイッチを、ずっとオフにし続けてきたからなのです。
2. 脳科学から見る理由:脳のフィルター(RAS)が「正解」しか集めない
脳科学の視点から見ると、脳のネットワークが「他人軸」に最適化されてしまっている状態と言えます。
私たちの脳には、RAS(毛様体賦活系)という「自分に必要な情報だけをキャッチするフィルター」のような機能があります。
長年、「親や社会の『こうあるべき』に合わせよう」と意識して生きていると、脳のRASは「周囲に合わせるための情報」や「正解ルート」ばかりを集めるようになります。
「これを言ったら怒られないか?」
「周りはどう動いているか?」
という情報には脳が超高速で反応する反面、「自分が今、何にワクワクしているか」「何に違和感を持っているか」という自分自身の内側の情報(微細なサイン)を、脳が「不要なもの」としてスルー(スコトーマ=心理的盲点に隠す)してしまうのです。
つまり、やりたいことが「無い」のではなく、脳の仕組み上「見えなくなっている」だけなのです。
3. 「自分軸」を取り戻すためのファーストステップ
長年、外側に合わせる練習をしてきたのですから、急に「目標は?」「やりたいことは?」と聞かれてフリーズしてしまうのは当然です。
まずは、お休みしていた脳と心のセンサーを、少しずつリハビリしていきましょう!
💡 今日からできるリハビリワーク
大きな目標を探すのはやめて、日常の超小さな「どっちがいい?」を自分の感覚で選んでみてください。
ランチのメニュー、どれが「一番食べたい」?(安いから、体に良さそうだから、ではなく)
今日着る服、どれが「一番心地いい」?
気が乗らない誘いに対して、心が「モヤッ」としなかった?
こうした日々の小さな「私の快・不快」「私の好き・嫌い」をキャッチしてあげることで、眠っていたセンサーが再び動き出します。脳の特性(神経可塑性)は、いくつになっても新しい回路を作ることができます。今からでも、「自分の声を聴く回路」はいくらでも育てていけますよ。
4. 「自分を大切にする」ことと「自分勝手」の違い
ここでひとつ、大切なポイントがあります。
「これからは外側に合わせず、自分のしたいことをやろう!」とお話しすると、「それって、周りの迷惑を考えずに、自分勝手に好き勝手生きればいいってこと?」と不安になる方もいるかもしれません。
でも、それは少し違います。
「自分勝手(わがまま)」というのは、自分の要求を押し通すために、相手をコントロールしようとしたり、相手の領域に踏み込んだりすること。つまり、相手の境界線を無視してしまう状態です。
一方で、私たちが目指すのは「自分を大切にする(自分軸で生きる)」ということ。 これは、「私はこれが好き」「私はこれが心地いい」という自分の心(境界線)を大切にすると同時に、「相手には相手の心地よさがある」と、他人の境界線も同じように尊重することです。
周囲に合わせすぎていた人が自分軸を取り戻すと、むしろ他人の目を気にしたイライラや依存が減り、周りの人とも心地よい距離感で、穏やかに関われるようになっていきます。
これまで周りに合わせて一生懸命生きてきた自分を、まずは「よく頑張ってきたね」と労ってあげてくださいね。
自分を大切にすることは、周りを敵に回すことではありません。 ゆっくり、一歩ずつ、あなたの「心からの声」を一緒に思い出していきましょう。

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