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不安の正体は「未来の影」:先回りして心配してしまうあなたへ

「まだ何も起きていないのに、最悪の事態ばかり考えてしまう」

「準備をしていないと、何かが壊れてしまうような気がして落ち着かない」


そんなふうに、心の中で先回りして心配の種をまいてしまうことはありませんか?


夜、ふと静寂の中でその不安が膨らむと、まるで自分の心が誰かにコントロールされているかのように、どんどんネガティブなシナリオが浮かんでくる。そんな自分を「考えすぎだ」「もっと楽観的になれたらいいのに」と責めてしまうこともあるかもしれません。


でも、心理学的な視点から見ると、それはあなたの心が「弱い」からではありません。むしろ、あなたがこれまで自分の心を守るために懸命に戦ってきた「防衛本能」が、少しだけ過剰に働いている証拠なのです。



なぜ、私たちは「先回り」をしてしまうのか?


心理学の視点では、過剰な先回りは「未知への恐怖」に対する心の防衛反応であると捉えます。

私たちの脳は、本来「予測すること」で生存率を高めてきました。しかし、過去に「予測していなかったことで傷ついた経験」や「自分の力ではどうにもできない状況に直面した記憶」があると、脳は「二度とあんな思いをしたくない」という強い恐怖を学習します。


つまり、今のあなたが先回りして心配するのは、未来を憂いているのではなく、「過去の傷ついた自分」を、もう一度傷つかせないために、必死に見張っている状態なのです。

その裏には、「もし私が気づいてあげないと、また同じことが起きてしまう」という、自分自身に対する深い慈愛と、それと同じくらいの強烈な恐れが隠れています。



「自分の心」を取り戻すための、小さなステップ


先回りの思考がぐるぐると回ってしまったとき、自分を責める代わりに、少しだけ「心の視点」をずらしてみてください。


1. 「自分を守ろうとしてくれているんだな」と認める

不安が押し寄せたとき、まずは心の中でこうつぶやいてみてください。

「ああ、今、私の心は私を守ろうとしてくれているんだな」

先回りの思考を「敵」にするのではなく、「私を守ろうとしている盾」として認識するだけで、強すぎる緊張は少しだけ緩んでいきます。


2. 「今」と「未来」を切り分ける

先回りの不安は、脳が勝手に作り出した「架空の物語」です。

「今の私には、それに対処する力が、過去の私よりも備わっている」と、現在の自分に意識を戻してあげましょう。過去の経験で培ったあなたの知恵は、かつてよりもずっと強くなっているはずです。


3. 「確実なこと」にフォーカスする

「もし〜だったらどうしよう」という不確かな未来から、「今、自分の目の前にあること」へ意識を戻すのも効果的です。

深呼吸を一つして、自分の体温を感じたり、今自分の声で何をしたいのかを自問したりしてみる。「自分の心」の声に集中することは、どんな心配よりも力強い守りになります。



あなたは、もう守られている


今のあなたが抱えている不安は、あなたがこれまで一生懸命に人生を歩んできたという証拠です。だからこそ、どうか今日からは、その不安を「悪いもの」として追い出そうとしないでください。


「心配してくれてありがとう。でも、今は大丈夫だよ」


そうやって自分の不安に優しく声をかけてあげることが、あなたの心を穏やかにする第一歩です。

あなたは、これ以上先回りして自分を疲れさせなくても大丈夫。今、ここでこうして自分と向き合っていること自体が、もう既に、あなた自身を大切にできているという確かな証明なのですから。






 
 
 

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