「もっと頑張らないと」という呪縛からの解放
- nirin-so

- 8月22日
- 読了時間: 4分
「頑張りが足りない、もっと〇〇しないと……」
あなたは今、そう感じていませんか?
「もっと勉強しないと、キャリアアップできない」
「もっと努力しないと、理想のパートナーと出会えない」
「もっと頑張らないと、幸せな人生を送れない」
こうした思いが、心のどこかに常に付きまとっている。
そして、自分が本当に望んでいるものが何なのか、わからなくなってしまった。
そんな風に感じているのであれば、それは「頑張りすぎ」が原因かもしれません。
心理学的に見ると、「もっと頑張らないと」という考え方は、私たちの心の健康や、本当の幸福を妨げることがあります。
頑張りすぎはなぜ、本当の望みを遠ざけるのか?
私たちは皆、他者から認められたい、愛されたいという基本的な欲求を持っています。これは、心理学者のアルフレッド・アドラーが提唱した「共同体感覚」にも通じるものです。しかし、この欲求が過剰になると、「周りから評価される自分」を演じるために、本来の自分ではない「理想の自分」を作り上げようとします。
この「理想の自分」に近づくために、私たちは必死に努力します。たとえば、本当はゆっくり休みたいのに、周囲の期待に応えようと残業を続ける。本当は別のことに興味があるのに、「成功者」が通る道だと言われるからと、興味のない分野の勉強をする。そうすることで、一時的に承認欲求は満たされますが、その過程で、自分の内側にある「本当の望み」はどんどん見えなくなっていきます。
心の「キャパオーバー」と自己肯定感の低下
私たちの心には、物理的なコップのように、受け入れられる情報の量や感情の許容量があります。頑張りすぎると、このコップはすぐに溢れてしまいます。
溢れたコップの中には、
「もっと頑張らないと、ダメだ」というプレッシャー
「こんなに頑張っているのに、報われない」という無力感
「周りの人たちは、もっとすごいのに」という劣等感
といったネガティブな感情が溜まり、やがてそれは自己肯定感の低下につながります。
自己肯定感が低い状態では、「自分はありのままでは価値がない人間だ」と感じてしまうため、さらに「頑張って価値を高めなければ」という悪循環に陥ります。この悪循環から抜け出せないと、たとえ望む結果を得られたとしても、心から喜びを感じることができません。なぜなら、その成功は「ありのままの自分」が手にしたものではなく、「頑張った自分」が手にしたものだと感じてしまうからです。
頑張るのをやめることの重要性
「頑張るのをやめる」というのは、決して「怠ける」ということではありません。
心理学では、「頑張る」ことと「努力する」ことは少し違ったニュアンスで使われることがあります。
「頑張る」:他者からの評価や期待に応えようと、自分に無理を強いること。
「努力する」:自分が本当にやりたいこと、興味のあることに対して、自発的に取り組むこと。
私たちが「頑張りすぎ」の状態から抜け出すためには、まず「頑張る」をやめて、「ありのままの自分」に戻ることが大切です。
「本当は、どんな時に幸せを感じる?」
「心の底から、楽しいと思えることは何?」
そんな問いかけを自分自身にしてみてください。
最初は戸惑うかもしれません。長い間、頑張りすぎてきた人ほど、自分の本当の気持ちがわからなくなっているものです。しかし、頑張るのをやめて、心に余白ができた時、その静かな空間で、本当の望みが囁きかけてくるはずです。
頑張らない人生が、望む人生を引き寄せる
頑張るのをやめて、自分の心と向き合うことは、あなたを本当に幸せな人生へと導きます。
自分の「好き」や「心地よい」という感覚を大切にすることで、無理なく、自然体でいられるようになります。すると、他者からの評価に左右されることなく、**「ありのままの自分」**を肯定できるようになるでしょう。
自己肯定感が高まると、心に余裕が生まれます。その余裕が、新しい挑戦を恐れずに踏み出す勇気を与えてくれるのです。そして、そうした自発的な行動こそが、あなたを本当に望む人生へと導いてくれるのです。
「頑張らないと」という呪縛から解放されて、今この瞬間の自分を大切にしてみてください。きっと、今まで見えなかった、あなたの本当の望みが見えてくるはずです。
あなたは、頑張りすぎなくても、そのままで素晴らしい存在なのですから。
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