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「苦手」は最大の「強み」になる!心理学・脳科学から解き明かす発明の種

「苦手なこと」や「不便」を感じたとき、あなたはそれを単なるマイナスと捉えていませんか?実は、この「苦手」こそが、あなたの人生や社会に大きなブレイクスルーをもたらす最強の「強み」に成り得るのです。

数々の画期的な発明や進歩は、「もっと楽になりたい」「この不便をどうにかしたい」という、創造主自身の「苦手」から生まれていると言っても過言ではありません。この現象の裏には、私たちの脳と心に組み込まれた、非常に合理的でパワフルなメカニズムが隠されています。



脳のフィルター「RAS(網様体賦活系)」の働き


なぜ「苦手」が原動力になるのでしょうか?そのカギを握るのが、脳科学でいうところのRAS(Reticular Activating System:網様体賦活系)です。


 苦手意識が「重要アラート」を発動させる

私たちの脳は、毎日、五感を通して膨大な情報を受け取っています。しかし、そのすべてを意識的に処理していてはパンクしてしまいます。そこで、RASが「情報フィルター」の役割を果たし、「自分にとって重要だ」と判断した情報だけを意識に上らせ、それ以外をカットしています。

このRASの機能は、あなたが「〇〇が苦手だ」「〇〇で不便だ」と強く意識した瞬間に、その「苦手」や「不便」を「解決すべき重要課題」として認識し始めます。

  • 意識の集中: 「もっと楽できないか?」という強い問題意識が、脳内で「緊急事態」のフラグを立てます。

  • 情報収集の自動化: すると、RASはこの課題を解決するためのヒント、情報、機会を無意識のうちに探し始めます。まるで、「苦手」というキーワードでインターネット検索を自動でかけるようなものです。

普段なら見過ごすような小さな情報や知識も、「苦手克服」というフィルターを通すことで、突如として「解決の糸口」として意識に飛び込んでくるようになるのです。



心理学的メカニズム:「認知的不協和」と「欲求」


脳科学的なRASの働きに加え、心理学的な側面からも「苦手」が創造性の源となることが説明できます。


「認知的不協和」がブレイクスルーを生む

私たちは、現状と理想の間にギャップがあるとき、心理的な不快感を感じます。これを心理学では「認知的不協和」と呼びます。

「〇〇が苦手で不便だ」という現状と、「もっと楽にしたい」という理想の間には、大きな不協和が生じています。この不協和は、私たちに「解決のための行動」を強く促します。この心理的なストレスを解消するために、人間は

  • 現状を諦める(努力の放棄)

  • 現状を変化させる(発明・改善)のどちらかの行動をとろうとします。

特に、「不便を解決したい」という内発的な動機が強い場合、この不協和を解消するための「こうだったらいいのに」という具体的なイメージが、より鮮明に、より強く具現化されやすくなります。


究極の「欲求」が創造性を高める

「苦手」を克服したいという強い願望は、マズローの欲求五段階説でいう「自己実現欲求」にも通じる、非常に高次の欲求となりえます。この「何とかしたい」という切実な欲求が、常識にとらわれない発想や、粘り強い試行錯誤を可能にする強靭な精神力を生み出すのです。

この心理的な推進力と、RASによる自動的な情報収集・集中力が組み合わさることで、「苦手」は単なる不便ではなく、「新たな発見の種」「究極のアイデアの源」へと変貌を遂げるのです。



「苦手」を「強み」に変えるための視点


あなたの「苦手」や「不便」を単なるマイナスで終わらせないために、意識すべきことがあります。

  1. 「不便さ」を「課題」として定義する:漠然とした「苦手」を「〇〇という課題」として具体的に言語化することで、RASのフィルターがよりシャープに働き始めます。

  2. 逃げずに「楽になる方法」を問い続ける:「もっと楽できないかな?」という問いを自分に投げかけ続けることで、脳は常にその答えを探し続ける状態を維持できます。

  3. 「こうだったらいいのに」を具現化する:理想の状態を具体的にイメージすることが、発明・改善への第一歩です。


「苦手」は、あなたにしか見つけられない、そしてあなたにしか解決できないユニークな課題です。それは、他の誰もが「当たり前」すぎて気づかない、市場に眠る大きなニーズかもしれません。

さあ、あなたの「苦手」は何ですか?それは、次なるイノベーションのヒントかもしれませんね!


 
 
 

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