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なぜ私たちは変われない?深層心理に潜む3つの理由

「変わりたいのに変われない…」そう感じたことはありませんか?

目標を立て、努力を重ねても、なかなか理想の自分に近づけない。

そんな時、私たちはつい自分の意志の弱さや努力不足を責めてしまいがちです。


しかし、心理学の視点から見ると、変われない背景には、もっと深い理由が潜んでいることがあります。

今回は、私たちが変われない3つの主要な理由を深掘りし、そのメカニズムと克服のヒントを探っていきましょう。


1.深層心理で変わらないことにメリットを感じているから


驚かれるかもしれませんが、私たちの深層心理は、時に変化を拒み、現状維持を選択します。それは、変わらないことによって得られる「メリット」が存在するからです。

このメリットは、意識的に認識しているとは限りません。むしろ、無意識の領域で強く働いていることが多いのです。


例えば、「いつも人に頼ってしまう自分を変えたい」と悩んでいる人がいるとします。

しかし、深層心理では「人に頼ることで、注目を集められる」「失敗しても責められない」「誰かが助けてくれる安心感がある」といったメリットを感じている可能性があります。

また、「完璧主義をやめたい」と思っている人であれば、「完璧でいることで、他人から高く評価される」「失敗を恐れる必要がない」といったメリットが考えられます。

このように、一見ネガティブに見える行動や思考パターンも、深層心理にとっては、何らかの欲求を満たしたり、不安を回避するための有効な手段となっているのです。


深層心理のメリットに気づき、変化を起こすには?


まずは、自分が「変わりたい」と強く思っていることに対して、「変わらないことで、実はどんな良いことがあるんだろう?」と自問自答してみましょう。紙に書き出すことで、より客観的に自分の内面を見つめることができます。

もし、メリットが見つかったら、それが本当に今の自分にとって必要なものなのかを問い直します。過去の経験から生まれたメリットが、今の自分には当てはまらない可能性もあります。そして、そのメリットに代わる、より建設的な方法を見つけていくことが大切です。


2.変わることに抵抗を感じるから


変化は、私たちにとって未知の領域への挑戦です。

本能的に、人間は慣れ親しんだ状態を好み、不確実なものや予測できないものに対して抵抗を感じやすい傾向があります。

これは、私たちの脳の仕組みにも深く関わっています。現状維持を好む脳の働き(ホメオスタシス)によって、変化を起こそうとすると、不安や恐れといったネガティブな感情が生じやすくなります。


例えば、新しいスキルを習得しようとする時、「本当にできるだろうか?」「失敗したらどうしよう?」といった不安が頭をよぎることがあります。また、長年続けてきた習慣を変えようとする時には、強い違和感やストレスを感じることがあります。


このように、変わること自体が、心理的なエネルギーを必要とし、不快感を伴うため、私たちは無意識のうちに変化を避けようとしてしまうのです。


変化への抵抗を乗り越え、一歩踏み出すには?


変化への抵抗を減らすためには、まず小さな一歩から始めることが大切です。いきなり大きな変化を目指すのではなく、無理のない範囲で少しずつ新しい行動を取り入れてみましょう。

また、変化によって得られるポジティブな未来を具体的にイメージすることも有効です。「もし変われたら、どんな良いことがあるだろう?」「どんな自分になれるだろう?」と想像することで、変化へのモチベーションを高めることができます。

さらに、周囲のサポートを得ることも重要です。家族や友人、信頼できる人に目標を共有し、励ましてもらうことで、変化への不安を和らげることができます。


3.インナーチャイルドの想いとのズレがあるから


インナーチャイルドとは、過去の経験、特に幼少期の経験を通して心の中に住んでいる「内なる子ども」のことです。

このインナーチャイルドが抱える未解決の感情や満たされなかった欲求は、大人になった私たちの思考、感情、行動に大きな影響を与えます。


例えば、幼い頃に親から十分に愛情を受けられなかったと感じているインナーチャイルドは、「自分は愛される価値がない」という思い込みを抱えやすい傾向があります。

この思い込みがあると、「もっと自分を大切にしたい」「愛情深い人間関係を築きたい」と頭では思っていても、無意識のうちにそれを阻害するような行動をとってしまうことがあります。

また、過去のトラウマ体験や傷ついた経験を持つインナーチャイルドは、変化に対して強い恐れを抱いていることがあります。「また同じような辛い経験をするのではないか」という不安から、新しいことに挑戦することを避けたり、現状維持に固執したりするのです。

このように、現在の私たちが理性的に「変わりたい」と思っていても、インナーチャイルドの抱える感情や欲求とズレがあると、心の奥底で抵抗が生じ、変化を妨げてしまうのです。


インナーチャイルドの想いに寄り添い、統合していくには?


インナーチャイルドの傷を癒し、その想いと現在の自分の想いを一致させていくことは、変化を起こす上で非常に重要です。

そのためには、まず過去の経験を振り返り、当時の自分がどんな感情を抱いていたのか、どんなことを求めていたのかを丁寧に感じてみることが大切です。日記を書いたり、瞑想をしたりする中で、内なる子どもの声に耳を傾けてみましょう。

もし、過去の経験による深い傷つきがあると感じる場合は、専門家のサポートを受けることも有効な手段です。カウンセリングやセラピーを通して、インナーチャイルドの感情を受け止め、癒していくことで、過去の呪縛から解放され、より自由な自分へと変化していくことができるでしょう。


まとめ

私たちが変われない理由には、

  1. 深層心理で変わらないことにメリットを感じている

  2. 変わることに抵抗を感じる

  3. インナーチャイルドの想いとのズレがある

といった、意識しにくい深い心理が関わっています。


これらの理由を理解し、自分の内面と向き合うことで、変化への第一歩を踏み出すことができます。焦らず、自分自身に優しく寄り添いながら、少しずつ理想の自分へと近づいていきましょう。変化は恐れるものではなく、より豊かな人生を送るための大切なプロセスなのですから。


 
 
 

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