アダルトチルドレンの人生はなぜハードモードなのか?代々引き継がれる「OS」
- nirin-so

- 1月26日
- 読了時間: 4分
「なぜか自分の人生だけ、いつも難易度が高い気がする」
「頑張っているのに、報われないことばかりが続く」
もしあなたがそんな風に感じているなら、それはあなたの能力が低いわけでも、運が悪いわけでもないかもしれません。実は、親から引き継いだ「人生の初期設定」がハードモードのままになっている可能性があります。
今回は、心理学的な観点から「人生ハードモード」の正体と、そこから抜け出すためのヒントを紐解いていきます。
1. あなたが引き継いだ「OS」
私たちは子供の頃、親の価値観や世界観を「正しいOS(基本ソフト)」として脳にインストールします。特に、お金や人間関係で苦労してきた親のもとで育つと、無意識のうちに次のような設定をダウンロードしてしまいます。
「人生は苦労してナンボだ」
「お金を稼ぐのは汚いこと、あるいは大変なことだ」
「人はいつか自分を裏切るものだ」
心理学ではこれを「ファミリー・スクリプト(家族の脚本)」と呼びます。親が口癖のように言っていた「大変だよ」「世の中甘くないよ」という言葉が、あなたの人生を縛るルール(設定)になってしまうのです。
2. RASが「苦労」をスキャンし続ける
ここで脳の機能であるRAS(網状体賦活系)が登場します。
RASとは、自分にとって「重要だ」と思っている情報だけをピックアップする脳のフィルターのようなものです。
親の苦労を間近で見て、「人生は厳しいものだ」という設定を信じ込んでいると、あなたのRASは「ほら、やっぱり人生は厳しいでしょ?」と証明できる出来事ばかりを探し始めます。
10個のチャンスがあっても、無意識に一番苦労しそうな道を選ぶ。
優しい人よりも、自分を雑に扱う人を「自分にふさわしい相手」として選んでしまう。
幸運が舞い込んできても、「こんなに上手くいくはずがない」と自らぶち壊す。
これらはすべて、あなたが設定した「ハードモード」という世界観を維持するための、脳の健気な(しかし厄介な)働きなのです。
3. 「幸せになることへの罪悪感」という名の癒着
ではなぜ、私たちはわざわざ苦しい設定を選んでしまうのでしょうか?
そこには、親に対する「無意識の忠誠心」と「癒着(境界線の欠如)」が隠れています。
心理学的に見ると、親が不幸そうに生きている場合、子供は「自分だけ幸せになること」に強い罪悪感を抱きます。
「お母さんがあんなに苦労しているのに、私だけ笑っていいはずがない」
「お父さんが人生を否定しているのに、私が人生を肯定したら、お父さんを否定することになる」
このように、自分の人生をあえてハードモードに設定することで、「大丈夫だよ、お母さん。大変なのはお母さんだけじゃないよ。私もあなたと同じように苦労しているから、あなたの仲間だよ。あなたの生き方は間違っていないよ」と、身を挺して親の人生を肯定しようとするのです。
これは、親と自分との間に適切な「境界線」が引けていない状態です。親の人生を背負いすぎて、自分の人生が「親の正しさを証明するための道具」になってしまっているのです。
4. 「ハードモード」をアンインストールする方法
この負のループから抜け出すには、まずは「これは自分の設定ではなく、借り物の設定だ」と気づくことがスタートです。
① 「境界線」を意識的に引く
親の苦労は親の課題であり、あなたの課題ではありません。冷たく聞こえるかもしれませんが、「お母さんは苦労する人生を選んだけれど、私は楽に幸せになる人生を選んでもいい」と自分に許可を出してあげてください。
② RASの書き換え(アファメーション/セルフトーク)
「人生はイージーモードでもいい」と自分に言い聞かせ、意識的に「小さな幸運」を探す練習をしましょう。RASのフィルターを「苦労」から「恩恵」に切り替えていく作業です。
③ 「親への復讐」としての不幸をやめる
実は「不幸で居続けること」は、親への無言の抗議(復讐)である場合もあります。しかし、あなたが不幸でいても誰も救われません。あなたが最高に幸せに生きることこそが、結果として家系の負の連鎖を断ち切る唯一の方法です。
結論:あなたの人生は、あなたのもの
あなたはもう、親の人生をトレースして「苦労の正しさ」を証明してあげる必要はありません。
「人生ハードモード」の設定を引き継いでいたことに気づいた瞬間から、あなたはいつでも「設定変更」のボタンを押すことができます。義務感や罪悪感を手放し、自分のために、軽やかに幸せになっていいのです。

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