自分の外側のコントロールに夢中だと、自分の本当の望みがわからなくなる
「あの人にもっとこうしてほしい」
「どうして思い通りに動いてくれないんだろう」。
そんな気持ちで頭がいっぱいになり、胸がざわつくことはありませんか?
相手を変えようと必死になればなるほど、不思議と心は満たされず、自分が本当はどうしたいのか分からなくなってしまうことがあります。
意識の矢印が「外側」に向きっぱなしのとき
心理学では、自分がどれくらい自分の人生をコントロールできていると感じるかを「統制の所在地(ローカス・オブ・コントロール)」という概念で説明します。
他者をコントロールしようとしているとき、私たちの意識の矢印は完全に「外側(他人)」に向いています。しかし、他人の感情や行動は本来、自分の力では絶対にコントロールできない領域です。操作できないものをコントロールしようと努力し続けるため、心には常に強い不安や無力感が溜まっていってしまいます。
強い要求の陰に隠れた「一次感情」
「こうしてほしい!」という強いイライラや苛立ち(心理学では「二次感情」と呼ばれます)の奥底には、実はもっと繊細な「一次感情」が隠れています。
例えば、「本当は寂しい」「認めてもらえなくて悲しい」「もっと大切にされたい」といった、あなた自身の素直な本心です。
他者の行動を変えることに夢中になっていると、この一番大切な一次感情を、自分自身が無視し続けてしまうことになります。相手に「こうなってほしい」と求めていたものは、実は「自分が自分に対して認めてほしかった本当の望み」の裏返しなのかもしれません。
意識の矢印をゆっくり自分に戻す
他者を変えようと使っていたエネルギーを、少しだけ自分の内側に向けてみてください。
「あの人にどうなってほしいか」ではなく、「私は今、どんな気持ちでいるんだろう?」と問いかける
「相手の課題」と「自分の感情」の間に、やさしく「心理的境界線(バウンダリー)」を引いてみる
イライラの奥にある「悲しかった」「寂しかった」という本心を、ただそのまま受け止める
誰かをコントロールしたくなるのは、あなたがそれだけ一生懸命で、自分自身や今の関係を守ろうとしている証拠でもあります。だから、そんな自分を責める必要はまったくありません。
まずは「私、本当は傷ついていたんだな」「不安だったんだな」と、自分の本当の気持ちを一番の味方になって抱きしめてあげることから始めてみませんか?
今、あなたが一番「こうしてほしい」と感じている相手に対して、その裏にはどんなあなた自身の本心が隠れていると思いますか?

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