眠い朝を克服! ツァイガルニック効果とアンカリング効果で早起き習慣を身につける
- nirin-so

- 7月18日
- 読了時間: 5分
早起きは「三文の徳」と言われるように、多くのメリットがあります。朝の時間を有効活用することで、仕事や勉強の効率が上がったり、心にゆとりが生まれたり、健康的な生活を送れたりと、その恩恵は計り知れません。
しかし、頭ではわかっていても、いざ実践となると「あと5分…」と二度寝の誘惑に負けてしまう人も多いのではないでしょうか。
私も以前はそうでした。目覚まし時計をセットしても、結局スヌーズを繰り返してギリギリに起きる日々。そんな状況を打破するために、心理学の力を借りて早起きに挑戦してみたところ、驚くほどスムーズに起きられるようになったのです。
今回は、私が早起き習慣を身につける上で役立ったツァイガルニック効果とアンカリング効果という2つの心理学的なアプローチをご紹介します。
ツァイガルニック効果:未完了のタスクがあなたを目覚めさせる
「早起きしたいけれど、朝起きるのがつらい…」という方は、前日の夜に少しだけ準備をして、あえて「途中まで」残しておくという方法を試してみてください。これが、心理学でいうツァイガルニック効果の応用です。
ツァイガルニック効果とは、ロシアの心理学者ブリューマ・ツァイガルニックが提唱した現象で、「人は達成できた課題よりも、中断されたり未達成に終わった課題の方が記憶に残りやすい」というものです。レストランのウェイターが注文を記憶しているのは、注文された料理が運ばれるまでは未達成のタスクだから、という例が有名です。
この効果を早起きに応用すると、寝る前に「明日の朝やるべきこと」を完璧に終わらせるのではなく、「ちょっとだけ」残しておくことが重要になります。
例えば、
朝食の準備なら、下ごしらえだけしてけ調理はしない。
着ていく服なら、コーディネートを決めてベッドの横に置いておく。
メイク道具なら、メイクボックスから出して洗面台に並べておく。
仕事の資料なら、やりかけのものを机に出しておく。
このように、途中で止めておくことで、あなたの脳は「このタスクはまだ終わっていないぞ!」と認識します。そして、この未完了のタスクが、翌朝の目覚めを促す原動力となるのです。人間は、未完了のタスクに対するストレスや「早く終わらせたい」という衝動を無意識のうちに感じやすい生き物です。その気持ちが、朝、布団から出るためのモチベーションにつながります。
アンカリング効果:朝のイメージを固定して行動を促す
もう一つ、早起きに効果的な心理学的なアプローチがアンカリング効果です。アンカリング効果とは、最初に提示された情報(アンカー)が、その後の判断や意思決定に大きな影響を与えるという認知バイアスです。
このアンカリング効果を早起きに応用する場合、寝る前に「翌朝、自分がどう行動しているか」を具体的にイメージすることが重要になります。そして、そのイメージの「きっかけ」となるアンカーを設定するのです。
例えば、
「朝起きたらすぐに顔を洗う」と決めて、寝る前に洗面所のタオルを新しいものに変えておく。
「朝起きたらまずコーヒーを淹れる」と決めて、コーヒー豆とカップをキッチンの目立つ場所に置いておく。
「朝起きたらすぐにウォーキングに出かける」と決めて、ウェアとシューズを玄関にセットしておく。
このように、物理的な準備を少しでも始めることで、翌朝の自分の行動がより具体的にイメージできるようになります。これがアンカーとなり、無意識のうちに「朝起きたらあれをするんだ」という意識が形成されます。
寝る前に少しでも準備をすることで、翌朝の行動をシミュレーションしやすくなります。「朝起きて、洗面所に行って、顔を洗って、歯を磨いて…」といった一連の動作が明確になることで、脳は「次はこれをするんだな」と自然と行動に移りやすくなるのです。
注意点:準備ゼロは逆効果!
ただし、ツァイガルニック効果やアンカリング効果を狙う上で、一つ注意点があります。それは、「全く準備しないで寝ると、逆に心配でなかなか寝付けない」という状況を避けることです。
人間は、何かを「やらなければならない」という意識が強いと、それが未完了のままだと不安を感じてしまいます。例えば、明日プレゼンがあるのに何の準備もせずに寝てしまうと、「明日大丈夫かな…」という不安が頭から離れず、寝付けなくなってしまうことがあります。
ツァイガルニック効果やアンカリング効果は、あくまで「少しだけ」準備をして、ポジティブな意味での「やり残し」や「行動のきっかけ」を作るものです。全てを中途半端に放り出すのではなく、「ここまでやったから、あとは朝にちょっとだけ頑張ればいい」と思える程度の準備に留めることが重要です。
まとめ:賢く心理学を活用して早起きを習慣に!
早起きは、意志の力だけで続けるのは非常に難しいものです。しかし、今回ご紹介したツァイガルニック効果とアンカリング効果のように、心理学的なアプローチを取り入れることで、よりスムーズに、そして継続的に早起き習慣を身につけることができます。
ツァイガルニック効果:寝る前に「明日の朝やるべきこと」をあえて「途中まで」残しておくことで、脳に未完了のタスクを意識させ、目覚めのモチベーションとする。
アンカリング効果:寝る前に翌朝の行動を具体的にイメージし、そのきっかけとなる「アンカー」(物理的な準備)を設定することで、スムーズな行動を促す。
ぜひ、これらの心理学的アプローチを試して、あなたも早起きのメリットを享受してみてはいかがでしょうか。朝の時間を自分のために有効活用し、充実した毎日を送る第一歩を踏み出しましょう。
早起きすることで、あなたの生活はどのように変わると思いますか? ぜひコメントで教えてくださいね!
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